山猫が見た世界

生息地域:東京、推定年齢:40歳前後、性別:オス

映画:「ルックバック」

何気なく手に取ったもの、目にしたものがとんでもなく良質で衝撃を受けたという経験はないでしょうか?本作についての私の感想が正にそのようなものになります。6月末に静かに公開された後、瞬く間に大ヒットに発展したのも、同じような衝撃体験をした人の口…

映画:「関心領域(The Zone of Interest)」

英国出身のジョナサン・グレイザー(Jonathan Glazer)監督作品。強制収容所に隣接した邸宅で暮らす一家の生活を描くことで、人間が本質的に有する「凡庸な悪」を浮き彫りにします。アカデミー賞(2024年3月)で作品賞は「オッペンハイマー」(Oppenheimer)…

映画:「青春18×2 君へと続く道」

日本の青春18きっぷで鈍行列車の旅をした台湾人の旅行記を原作として、日本と台湾のスタッフと俳優が終結して作られた合作映画。タイトルの「青春18×2」は、この青春18きっぷでの旅行と、36歳になった主人公が18歳のころの青春の思い出を振り返るという設定…

映画:「オッペンハイマー(Oppenheimer)」

昨年8月の諸外国での公開以降、日本での公開が保留にされていたクリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)監督の最新作。第二次世界大戦中にアメリカ合衆国が行っていた極秘の原子爆弾開発プロジェクトである、マンハッタン計画。その総指揮者であり「…

ドラマ:「ゲーム・オブ・スローンズ(Game of Thrones)」

年が明けてからしばらくの間、映画館に行かずに大作ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」(Game of Thrones)にかかりっきりになっていました。2011年から2019年にかけて、米国作家の小説「氷と火の歌」を米国のケーブルテレビ局HBOが映像化して放映したシリ…

映画:「ゴジラ −1.0」

ゴジラの生誕70周年記念にして、実写のゴジラ映画としては通算30作目となる作品。第二次世界大戦(太平洋戦争)によって焦土となった日本に、更に追い打ちをかけるようにゴジラが襲い掛かります。タイトルの「−1.0」(マイナスワン)には、ゼロからの復興ど…

映画:「ミステリと言う勿れ」

公開後なかなかタイミングが合わず観に行けないうちに、一足早く観に行った長男の「すごく面白かった!」という感想。自分の得意分野で我が子に先を越された悔しさも追い風となり、スケジュールの合間を縫って映画館に駆け込みました。テレビシリーズ版は、…

映画:「SAND LAND」

原作未読、そしてほとんど予備知識の無い状態で映画館に突入。上映が始まり最初のシーンを見た瞬間に全身に電撃が走りました。おお、鳥山明さんの絵がぬるぬる動いている・・・これは良い作品に違いない!! 物語は極めてシンプル。水不足に苦しむ世界を救う…

映画:「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」

このブログで一番最初にレビューした作品は2018年公開の「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」(Fallout)でした。それから5年。コロナで度重なる撮影中断があったり、公開直前に全米俳優組合のストライキが開始されて出演陣の来日イベントが中止に…

映画:「怪物」

是枝裕和監督の最新作は、儚く危なっかしい子どもたちと、その子どもたちに翻弄される大人たちを巡る物語。母子家庭で育った少年を巡るいじめ問題の真相究明を軸としつつ、現代を生きる人たちが直面している様々な社会問題と、いつの時代・場所にも普遍的に…

映画:「シン・仮面ライダー」

仮面ライダーはお好きでしょうか?実は、私は仮面ライダーシリーズにはほとんど馴染みがありません。それもそのはず、私の幼少期のころ=1980年代は、仮面ライダーシリーズの新作がほとんど作成されない冬の時代だったのですね。その後、1990年代に仮面ライ…

映画:「フェイブルマンズ(The Fabelmans)」

スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督による、自身の自伝的な映画。幼少期から大学を中退して映画の道を志すあたりまでの自身の半生をモチーフにしつつ、映画監督を志す主人公とその一家の葛藤を描いた、フィクションとノンフィクションの中…